セルフ・リアリゼーション・フェローシップとインドのヨゴダ・サットサンガ・ソサエティーの会長兼霊的指導者であるブラザー・チダナンダは、サンディエゴの米国インド人協会主催のマハトマ・ガンジー記念講演会と奨学金授与式で、本年度の基調演説を行いました。このイベントはサンディエゴのカリフォルニア大学アトキンソン公会堂で8月17日(土)に開催されましたが、あまりに盛況だったため、メイン会場に入れなかった多くの聴衆のために開催直前に席を用意しなければならないほどでした。
イベントでは、サンディエゴ私立大学の経済学とアジア学の教授で、サンディエゴ米国インド人協会創始者であるMCマドハバン名誉教授が司会を務め、ブラザー・チダナンダは、カリフォルニア大学サンディエゴ校のカリフォルニア通信情報技術研究所の所長である著名なラメシュ・ラオ氏に紹介されました。
ブラザー・チダナンダは演説で、マハトマ・ガンジーのパラマハンサ・ヨガナンダとの特別な関係について語り、二人の共通の関心事であった「世界により大いなる平和をもたらす」というテーマについて話をしました。パラマハンサジは、ガンジーの遺灰を入れたマハトマ・ガンジー世界平和記念碑を創り、1950年に、カリフォルニアのパシフィック・パリセーズにあるSRFレイクシュラインの除幕式で奉納しました。
―― ガンジージはヨギだった ―― ブラザー・チダナンダ
ブラザー・チダナンダは、次のように演説しました。「今年はマハトマ・ガンジーの生誕150周年にあたります。この記念すべき特別な年に、サンディエゴ米国インド人協会がガンジー記念講演会を主催し、講演者を決める際に、政府の代表ではなく、学者でもなく、政治家でもなく、ヨガの一帰依者を選んだことに、私は深く感動し、感謝し、感銘を受けました。ガンジーにあれだけの偉業を成し遂げさせたものは何だったのか、その源泉とは何かということに思いをはせると、このことがどれほど意義深いかが分かるでしょう。
かの偉業を成し遂げることができたのは、途方もなく長い間インドが管理役を務めてきた永遠の普遍的霊性に、彼の意識が深く根ざしていたからであることが、彼の人生に、彼の言葉と数十年もの公的生活での際立って首尾一貫したふるまいに、最もすばらしく表れています。つまり、政治家としての鋭さや、人を動かし、感銘を与え、説得する能力や、常に失わないユーモアのセンスなど、彼が持っていた他のあらゆるすぐれた性質も加え、突き詰めて考えると、彼の成し遂げたすべては、たった一つの事実、ガンジーはヨギだったという事実に集約することができるでしょう。
ヨガは本来、肉体的な運動ではありません。このことは、ほとんどの人が理解しはじめていると思います。ヨガとは、肉体と心と魂の合一、そして魂とすべてに浸透している宇宙意識、霊なる神との合一を意味します。ヨガは合一した状態であり、その状態を達成するための手段なのです。
「ガンジーはヨギであった」というコンセプトについて深く考えることが、なぜ重要なのでしょうか?なぜなら、そうすることによって、彼の人生と功績が与えるインスピレーションとパワーを、「他人にはまねできない特別な例」というカテゴリーから取り出し、私たち一人一人に実践可能な領域へと引き出すからです。
私の霊的な師であるパラマハンサ・ヨガナンダ(『あるヨギの自叙伝』の著者)は、アメリカの大きな公会堂で、ガンジーについて最も早い時期から話し、支持した内の一人です。さかのぼること1923年、ヨガナンダがヨガの科学的瞑想法を広めるためにアメリカに渡って間もない頃、彼はガンジーが推進していた大いなる霊的啓蒙活動について、国中の聴衆に語りました。
実はガンジーの啓蒙活動は、アヒムサ(非暴力)とサティヤ(真理)というヨガ古来の道徳の基本原則に基づいています。ですから、その観点から言えば、ガンジーはヨガ哲学を前例のない規模で発動し、それによって世界の近代史を文字通り変えてしまったのです。」
ブラザー・チダナンダは、マハトマ・ガンジーという霊的模範が、このイベントで奨学金を受け取る若い人々にとって、そしてこの不穏な時代を生きる人類全体にとって、どれほど強力な霊感と導きの源泉になり得るかを語りました。彼の演説は、集まった何百もの聴衆に、深い興味と傾聴をもって受け入れられました。
過去の講演者の輝かしい伝統
過去にサンディエゴ米国インド人協会のマハトマ・ガンジー記念講演会で演説を行った著名な講演者の中には、ポリオの有効なワクチンのひとつを最初に開発したアメリカの医療研究者ジョナス・ソーク、マハトマ・ガンジーの孫、ラジモハン・ガンジーとアルン・ガンジー、インドの著名なシタールの巨匠パンディット・ラヴィ・シャンカール、インドの元国連常任理事ニルパム・セン大使、米国下院議員アミー・ベラがいます。
合計10万ドルが学生たちに授与されました
今年はサンディエゴ米国インド人協会から合計110,000ドルの教育的助成金がサンディエゴ在住の50人以上の高校卒業生とコミュニティーカレッジの生徒に授与され、その内の約90%は家族に大卒者のいない人に渡されます。受賞者は大学進学のための助成金の他に、米国議会証明書を受け取り、ブラザー・チダナンダがサンディエゴ米国インド人協会を代表して一人一人に手渡しました。
サンディエゴ米国インド人協会に関する詳しい情報は、www.sdias.orgをご参照ください。