「本当にいとしいものとしてわたしを瞑想し、絶えずわたしを礼拝し、常にわたしと結ばれている者——その者の不足をわたしは満たし、得たものがいつまでも失われないようにする。」
『God Talks With Arjuna』(バガヴァッド・ギーター)9:22

2024年 ジャンマシュタミ
親愛なる皆さんへ
愛する主クリシュナのご生誕を記念する、聖なるジャンマシュタミの時節に、心からのご挨拶を申し上げます。この神聖な王者である愛の化身を、喜びあふれる祭典にて、信愛をこめてたたえるときに、私たちの心が、至福に満ちた全知の主クリシュナがおられることに気づいて酔いしれ、その感激でいっぱいになりますように。
敬愛する私たちの師、パラマハンサ・ヨガナンダは、スリ・クリシュナと深い個人的な関係を持っておられました。スリ・クリシュナの生涯と、魂の解放のための時を超えた教えは、生きた力をもつ永遠の聖典です。師(グルデーヴァ)は、ご自身の『God Talks With Arjuna』(バガヴァッド・ギーター)の中で、スリ・クリシュナを、崇高なるヨガの主として——ダルマと、永遠なるクリヤ・ヨガ科学の復興者として——また同時に、私たちの魂の聖なる友として、心に抱くよう教えています。グルジが示されたギーターの深遠な真理は、宇宙の全知識を包み込むほど広大です。しかもなお、クリシュナの教えは、無数の求道者にとっての個人的な指針であり、求道者はその指針を通じて神との親密な関係を実感し、神の愛に満ちたご加護を実感してきました。
日々の生活の中で私たちは、絶えず選択を迫られ続けます。善良さ、親切、正義、神との同調という、高次の自己のダルマの原則と、物質的欲望や、瞑想へのためらい、目先だけしか見ない利己主義という、エゴのやり方との間で選択を迫られます。心の内にスリ・クリシュナの「天上の詩(うた)」を聞くと、私たちは早急に利己的な決断へと駆り立てられる、今日の目まぐるしい速度の世界よりも、もっと高次の現実の中に生きることができます。神は、私たちの毎日の内なる努力一つひとつを寛大に見つめながら、私たちが勇気ある無私の努力を、神の大いなる祝福のもとに行うように力づけておられます。
聖なるお方と連携したとき、識別力をもった霊的行為の蓄積された力、自由をもたらす力は、実に偉大です。クルクシェートラの戦いの前に、クリシュナは弟子のアルジュナに次のような選択の機会を与えました——クリシュナの持つすべての軍隊を選ぶか、それとも戦車の御者としてのクリシュナのみを選ぶかと。アルジュナがそうであったように、あなたも、神——そして純粋な神の通り道としての悟りを開いたグル——を選ぶことが、勝利を選ぶことであるのを実感できますように。
ジャンマシュタミに、そして一年を通じて、主クリシュナを敬う本当の方法とは、英知、信愛、正しい行い、神とひとつになる瞑想という、クリシュナが示された王者のヨガを、喜びをもって実践することです。そうするにつれて、あなたは勝利に満ちて自分の意識を高めることでしょう。そしてまた神聖な愛や美や喜びという、調和をもたらす影響力を世界に広めることでしょう。これこそが、皆さん一人ひとりへの私の祈りです。
ジャイ・スリ・クリシュナ! ジャイ・グル!
ブラザー・チダナンダ
ジャンマシュタミ(スリ・クリシュナ生誕祭)は、毎年行われる大いなる霊的な喜びの祭典です。日付はヒンズー太陰暦に基づいて決まり、今年は8月26日です。